計画中の廃棄物焼却施設の煙突排ガスによる周辺大気の温度上昇を評価する。
排ガスが持つ熱は、排ガスが風の流れにより移動しながら鉛直方向および水平方向に拡散するのに伴って拡散すると考え、
大気汚染物質の大気拡散と同様にプルーム式を用いる。
排ガスが持つ熱は、(1)空気の顕熱、(2)水蒸気の顕熱、(3)水蒸気の凝縮潜熱、および(4)水の顕熱からなる。
(1)空気の顕熱:排ガス中の空気が排ガス温度(800℃)から大気温度(15℃)まで冷却する間に大気に放散する熱
(2)水蒸気の顕熱:排ガス中の水蒸気が排ガス温度から100℃まで冷却する間に大気に放散する熱
(3)水蒸気の潜熱:温度100℃まで冷却した水蒸気が100℃の液体の水(液滴)に凝縮する際に大気に放散する熱
(4)水の顕熱:100℃の水が大気温度まで冷却する間に大気に放散する熱
これらのうち、(1)と(2)は排ガスが煙突から排出された瞬間から熱が大気中に拡散される。
しかし、(3)と(4)は熱の発生が遅れるが、以下ではその遅れは無視する。
(1)計画施設の煙突・排ガス条件では、風速が1.9m/s以上で煙突ダウンウォッシュが発生する。
また、十分高い建物の存在により、風速3.0m/s以上で建物ダウンドラフトが発生する。
(2)温度上昇は有効煙突高さに等しい地上高さにおいて最も大きくなる。
また、煙流主軸上において最大となる地点は、気象条件によるが、距離約6m以内であり、
煙流主軸上であっても煙突からの距離が50m程度離れれば温度上昇は1℃未満となり、周辺への影響はほとんどない。